【2025年版】GeForce RTX 2060 SUPERはまだ戦える?性能から限界、中古購入の是非まで徹底解説!

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「ゲーミングPCが欲しいけど、新品は高すぎる…」「中古で安く、でも快適にゲームができるグラボはないだろうか?」

2025年現在、ゲーミングPCの購入を検討している多くの人が、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。最新のグラフィックボード(グラボ)は非常に高性能ですが、その分価格も高騰しています。そんな中、コストパフォーマンスを重視するユーザーの間で再び注目を集めているのが、NVIDIAの名機「GeForce RTX 2060 SUPER」です。

2019年に登場したこのグラボは、当時「フルHDゲーミングの覇者」とまで呼ばれ、多くのゲーマーを魅了しました。しかし、発売から5年以上が経過した今、最新のゲームやクリエイティブな作業にどこまで対応できるのでしょうか?

この記事では、ゲーミングPCの購入を検討しているあなたのために、以下の点を5000字以上の大ボリュームで徹底的に掘り下げていきます。

  • RTX 2060 SUPERの基本性能と発売当時の衝撃
  • 【2025年最新】人気ゲーム10選でのリアルなパフォーマンス
  • ゲーミング以外の用途(動画編集・配信)での実力
  • VRAM 8GBの壁とDLSS 3非対応という「限界」
  • 今、中古でRTX 2060 SUPER搭載PCを購入するメリット・デメリット
  • どんな人にRTX 2060 SUPERがおすすめなのか、そして代替候補は?

この記事を最後まで読めば、あなたが今、RTX 2060 SUPERを選ぶべきかどうかの明確な答えが見つかるはずです。さあ、2025年の視点から、この名機の真の実力に迫っていきましょう。

 

第1章:RTX 2060 SUPERとは?- 時代を築いた「SUPER」の称号

 

まず、RTX 2060 SUPERがどのようなグラボなのか、その基本性能と登場時のインパクトを振り返ってみましょう。過去の製品を知ることは、現在の価値を正しく判断するための重要な指標となります。

 

基本スペックとアーキテクチャ

 

RTX 2060 SUPERは、「Turing(チューリング)アーキテクチャ」を採用したNVIDIA GeForce RTX 20シリーズのグラボです。その名の通り、無印の「RTX 2060」を強化したモデルとして登場しました。

スペック GeForce RTX 2060 SUPER GeForce RTX 2060 (無印)
CUDAコア数 2176基 1920基
ブーストクロック 1650 MHz 1680 MHz
VRAM 8GB GDDR6 6GB GDDR6
メモリバス幅 256-bit 192-bit
TDP 175W 160W
特徴的な機能 レイトレーシング、DLSS 2.0 レイトレーシング、DLSS 2.0

注目すべきは、無印版からの大幅なアップグレードです。特にVRAMが6GBから8GBに増量され、メモリバス幅も256-bitに拡張された点は、当時大きな話題を呼びました。これにより、RTX 2060 SUPERは上位モデルであるRTX 2070に迫る性能を獲得し、「SUPER」の名に恥じない実力を見せつけたのです。

 

革命的だった「レイトレーシング」と「DLSS」

 

RTX 20シリーズが画期的だったのは、コンシューマー向けグラボとして初めて「リアルタイムレイトレーシング(RT)」と「ディープラーニングスーパーサンプリング(DLSS)」に対応した点です。

  • レイトレーシング(RT): 光の反射や屈折を物理的に正しくシミュレートし、現実世界のようなリアルな影や映り込みを表現する技術です。ゲームのグラフィックを飛躍的に向上させましたが、非常に高い処理能力を要求します。
  • DLSS(Deep Learning Super Sampling): AIを活用して、低い解像度でレンダリングした映像を高品質にアップスケーリング(引き伸ばし)する技術です。これにより、グラボの負荷を軽減し、フレームレートを大幅に向上させることができます。

RTX 2060 SUPERは、これらの機能を「実用的なレベルで」体験できるエントリーポイントとして、多くのゲーマーに新たなゲーム体験を提供しました。

 

第2章:【2025年最新】RTX 2060 SUPERのゲーム性能 – まだまだ現役か?

 

過去の栄光はさておき、ゲーマーが最も知りたいのは「今、このグラボで快適にゲームができるのか?」という点でしょう。結論から言えば、**「フルHD(1920×1080)解像度であれば、多くのゲームで非常に快適なプレイが可能」**です。

ここでは、人気のeスポーツタイトルから最新のAAAタイトルまで、具体的なフレームレート(fps)の目安を見ていきましょう。

※フレームレートはCPUやメモリ構成、ゲームのアップデートによって変動します。あくまで参考値としてご覧ください。

 

ケース1:eスポーツ・競技タイトル(高フレームレートが重要)

 

Apex LegendsやVALORANTといった競技性の高いゲームでは、グラフィック設定よりも高いフレームレートを維持することが勝利に繋がります。

  • Apex Legends:
    • 解像度:フルHD (1080p)
    • グラフィック設定:競技設定(低~中設定)
    • 平均フレームレート:144~180 fps
    • 評価:多くのゲーミングモニターが対応する144Hzや165Hzのリフレッシュレートを最大限に活かせます。敵の視認性を優先する競技設定であれば、全くスペック不足を感じることはないでしょう。
  • VALORANT:
    • 解像度:フルHD (1080p)
    • グラフィック設定:高設定
    • 平均フレームレート:240 fps以上
    • 評価:非常に軽量なゲームであるため、RTX 2060 SUPERの性能を使い切ることなく、常に安定した高フレームレートを維持できます。240Hzの高性能モニターとの組み合わせも視野に入ります。
  • Fortnite:
    • 解像度:フルHD (1080p)
    • グラフィック設定:パフォーマンスモード
    • 平均フレームレート:160~220 fps
    • 評価:パフォーマンスモードを活用すれば、競技シーンでも十分通用するフレームレートを確保可能です。通常設定でも中設定で100fps以上を安定して狙えます。

 

ケース2:AAA級・高グラフィックタイトル

 

美麗なグラフィックが魅力のAAAタイトルでは、画質とフレームレートのバランスが重要になります。

  • サイバーパンク2077 (Cyberpunk 2077):
    • 解像度:フルHD (1080p)
    • グラフィック設定:中~高設定 + DLSS品質
    • 平均フレームレート:60~80 fps
    • 評価:重量級タイトルの代表格ですが、DLSSを「品質」モードで活用することで、画質を大きく損なうことなく60fps以上での安定したプレイが可能です。レイトレーシングを有効にするとfpsは大きく低下しますが、低設定であれば体験することもできます。
  • エルデンリング (Elden Ring):
    • 解像度:フルHD (1080p)
    • グラフィック設定:高設定
    • 平均フレームレート:60 fps(上限)
    • 評価:ゲーム側でフレームレート上限が60fpsに設定されていますが、高設定でもほぼ上限に張り付いたまま快適にプレイできます。広大なフィールドでもカクつく場面はほとんどありません。
  • パルワールド (Palworld):
    • 解像度:フルHD (1080p)
    • グラフィック設定:中~高設定
    • 平均フレームレート:70~90 fps
    • 評価:最適化が進んでいない部分もありますが、中~高設定で快適なプレイが可能です。オブジェクトが多い拠点などではfpsが低下する場面もありますが、冒険する上では問題ないレベルです。

 

WQHD(2560×1440)解像度での挑戦

 

フルHDより高精細なWQHD解像度はどうでしょうか。RTX 2060 SUPERにとって、WQHDは**「設定次第でプレイ可能」**な領域です。

  • Apex Legends (WQHD, 低~中設定): 平均 100~120 fps
  • サイバーパンク2077 (WQHD, 中設定 + DLSSパフォーマンス): 平均 50~60 fps

最新のAAAタイトルを高設定・高フレームレートで、というのは厳しいですが、競技タイトルや少し前のゲームであれば、画質設定を調整することで十分に楽しむことができます。WQHDゲーミングの入門としても、選択肢になり得るでしょう。

 

第3章:ゲーミングだけじゃない!クリエイティブ用途での実力

 

RTX 2060 SUPERの活躍の場はゲームだけではありません。CUDAコアとTensorコアを搭載しているため、動画編集や配信といったクリエイティブな作業もこなせます。

 

動画編集:NVIDIA NVENCの恩恵

 

RTXシリーズに搭載されているハードウェアエンコーダー「NVENC (NVIDIA Encoder)」は、動画の書き出し(エンコード)を高速に処理してくれます。CPUに負荷をかけずにエンコードできるため、特にAdobe Premiere ProやDaVinci Resolveといった対応ソフトでは、書き出し時間を大幅に短縮できます。

2025年現在、フルHD解像度のゲームプレイ動画やVlog程度の編集であれば、プレビューのカクつきも少なく、快適に作業を進めることが可能です。4K動画の編集も不可能ではありませんが、エフェクトを多用するとプレビューが重くなるため、本格的な4K編集をメインにする場合は力不足を感じるかもしれません。

 

ゲーム配信:CPU負荷を抑えて安定配信

 

NVENCはゲーム配信でも絶大な効果を発揮します。ゲームを描画しながら配信映像をエンコードする作業はPCに大きな負荷をかけますが、NVENCを使えばCPUへの負荷を最小限に抑えられます。

これにより、ゲームのフレームレート低下を抑えつつ、安定した品質でTwitchやYouTubeへ配信することが可能です。フルHD画質でのゲーム配信であれば、RTX 2060 SUPERは今なお十分な性能を持っていると言えるでしょう。

 

第4章:2025年に見えてきた「限界」とは?

 

ここまでRTX 2060 SUPERの強みを見てきましたが、もちろん最新グラボと比較して見劣りする点、つまり「限界」も存在します。中古での購入を検討するなら、この限界点を正しく理解しておくことが極めて重要です。

 

限界点1:VRAM 8GBの壁

 

RTX 2060 SUPERが搭載するVRAM(ビデオメモリ)は8GBです。これは発売当時は十分な容量でしたが、2025年現在、最新のAAAタイトルの中にはフルHD・最高設定でVRAMを8GB以上要求するゲームも出始めています。

VRAMが不足すると、テクスチャの読み込みが遅れてグラフィックが粗くなったり、フレームレートが急激に落ち込んだり(スタッタリング)する原因となります。今後登場するゲームでは、高画質設定で快適にプレイするために、テクスチャ品質などを少し下げる必要が出てくる可能性が高いでしょう。

 

限界点2:最新世代には及ばないレイトレーシング性能

 

RTX 20シリーズはレイトレーシングの先駆けでしたが、その処理性能は世代が新しいほど向上しています。RTX 40シリーズなど最新世代のグラボと比較すると、RTX 2060 SUPERでレイトレーシングを有効にした際のフレームレートの落ち込みはかなり大きくなります。

「最新ゲームのレイトレーシング表現を最高設定で満喫したい」という目的には、残念ながら力不足と言わざるを得ません。

 

限界点3:DLSS 3(フレーム生成)に非対応

 

おそらくこれが最大のデメリットです。RTX 40シリーズから導入された「DLSS 3」には、AIで新たなフレームを丸ごと生成する「フレーム生成(Frame Generation)」という革新的な機能が含まれています。これにより、対応ゲームではフレームレートが劇的に向上します。

RTX 2060 SUPERが対応しているのはDLSS 2まで。アップスケーリングによる恩恵は受けられますが、フレーム生成の圧倒的なパフォーマンスアップは体験できません。この差は、今後のゲームでますます大きくなっていくでしょう。

 

第5章:今、あえてRTX 2060 SUPERを選ぶ「意味」- メリットとデメリットを徹底解説

 

ここまでの情報を踏まえ、2025年にRTX 2060 SUPER搭載のゲーミングPC(またはグラボ単体)を購入するメリットとデメリットを整理します。

 

最大のメリット:圧倒的なコストパフォーマンス

 

メリットは、何と言ってもその価格にあります。

  • 中古グラボ単体:15,000円~25,000円前後
  • 中古搭載BTOゲーミングPC:50,000円~80,000円前後

2025年8月現在、中古市場ではこの価格帯で取引されています。新品の最新エントリークラスグラボ(RTX 4050/4060)が4万円以上することを考えると、その安さは際立っています。

前述の通り、フルHD環境であれば多くのゲームを快適にプレイできる性能を持っているため、**「とにかく安く、でもしっかり遊べるゲーミングPCが欲しい」**というニーズに対して、これ以上ないほどのコストパフォーマンスを発揮します。10万円以下の予算で、モニターや周辺機器まで揃えることも十分に可能です。

 

見過ごせないデメリット

 

一方で、価格の安さと引き換えに、いくつかのデメリットも受け入れる必要があります。

  1. 新品での入手はほぼ不可能: すでに生産終了しているため、市場に出回っているのは基本的に中古品です。
  2. 保証の問題と個体のコンディション: 中古品のため、メーカー保証はありません。販売店の短期保証が付く場合もありますが、基本的には自己責任となります。また、前の所有者の使用環境(マイニングでの酷使など)によっては、寿命が短くなっている可能性もゼロではありません。信頼できる販売店から購入することが重要です。
  3. 消費電力とワットパフォーマンス: TDPは175Wと、最新の同クラスグラボ(例:RTX 4060のTDPは115W)と比較して高めです。つまり、性能に対する消費電力の効率(ワットパフォーマンス)では劣ります。電気代や電源ユニットの容量に少しだけ影響するかもしれません。
  4. 将来性の欠如: 第4章で述べた通り、VRAM容量やDLSS 3非対応といった点から、今後数年先を見据えた「将来性」は低いと言わざるを得ません。あくまで「今、フルHDで快適に遊ぶ」ためのグラボと割り切る必要があります。

 

第6章:【購入ガイド】RTX 2060 SUPERはどんな人におすすめ?

 

メリットとデメリットを踏まえ、RTX 2060 SUPER搭載PCがどのような人におすすめなのか、具体的な人物像を挙げてみましょう。

 

こんな人におすすめ!

 

  • 初めてゲーミングPCを購入する学生や若者: 予算が限られている中で、Apex、VALORANT、Fortniteといった人気の基本プレイ無料ゲームを快適に始めたい人に最適です。
  • フルHD(1080p)モニター環境がメインの人: 高価なWQHDや4Kモニターへのアップグレードを当面考えておらず、フルHDで満足しているユーザーにとっては、必要十分な性能を安価に手に入れられます。
  • 特定のゲームタイトルが目的の人: 「このゲームさえ快適に動けばいい」という明確な目的がある場合、そのゲームがRTX 2060 SUPERで問題なく動作するなら、これ以上ない選択肢となります。
  • PC自作の入門やサブ機として: 安価なパーツを組み合わせて自作PCに挑戦したい人や、メインPCとは別に配信用や動画編集用のサブ機を組みたい人にも、手頃な価格で手に入るRTX 2060 SUPERは魅力的です。

 

こんな人にはおすすめしない(代替候補は?)

 

一方で、以下のような考えを持つ人には、RTX 2060 SUPERはおすすめできません。少し予算を足してでも、別の選択肢を検討すべきです。

  • 今後数年間、最新のAAAタイトルを快適に遊び続けたい人: 将来性を重視するなら、VRAMが12GB以上あり、DLSS 3に対応しているGeForce RTX 4060Radeon RX 7600などの新品グラボを搭載したPCがおすすめです。
  • WQHDや4Kの高解像度でゲームをプレイしたい人: 高解像度でのゲーミングを視野に入れるなら、少なくともGeForce RTX 4060 TiRTX 4070、中古であればRTX 3070以上を狙いたいところです。
  • 中古品のコンディションや保証が不安な人: PCパーツの知識に自信がなく、故障時のリスクを避けたい場合は、素直に新品のBTOパソコンを購入するのが最も安心です。

 

結論:RTX 2060 SUPERは「賢い選択肢」となり得る名機

 

2025年現在、GeForce RTX 2060 SUPERは、最先端の性能を追い求めるユーザーのためのグラボではありません。しかし、「フルHDゲーミング」という明確な目的に対して、圧倒的なコストパフォーマンスという揺るぎない価値を提供してくれます。

その性能は、eスポーツタイトルで高フレームレートを維持し、多くのAAAタイトルを60fps以上で快適にプレイするには今なお十分です。動画編集や配信といったクリエイティブな用途もそつなくこなします。

もちろん、VRAM容量の限界やDLSS 3非対応といった将来性への不安、中古品であることのリスクは存在します。しかし、それらのデメリットを理解し、自身の用途と予算を天秤にかけた上で「これで十分だ」と判断できるならば、RTX 2060 SUPERはあなたのゲーミングライフを始めるための、最も賢い選択肢の一つとなるでしょう。

この記事が、あなたのゲーミングPC選びの一助となれば幸いです。

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