GTXはまだ使える?RTXとの違いを徹底比較!GTXの将来性と使い続けるメリット・注意点【完全ガイド】

PC関連解説
  1. GTXはまだ現役か? RTXとの徹底比較とGTXの将来性、使い続けるための完全ガイド
  2. GTX vs RTX:技術革新が分けた「決定的な違い」
    1. 1. アーキテクチャと「専用コア」の壁
      1. 最大の違い①:RTコア (Ray Tracing Core)
      2. 最大の違い②:Tensorコア (Tensor Core)
    2. 2. 純粋な性能(ラスタライゼーション)の比較
    3. 3. VRAM(ビデオメモリ)の問題
    4. 4. クリエイティブ性能とAI機能
  3. GTXの今後と将来性:「レガシー」への道
    1. 1. GTXブランドの新製品は「絶望的」
    2. 2. ゲームサポートの現状と迫りくる「限界」
      1. 現状:フルHD (1080p) での戦い
      2. 今後:新作AAAタイトルという「高い壁」
      3. GTXユーザーの「命綱」:FSR
    3. 3. ドライバーサポートの行方
  4. GTXを使い続けるメリットと「覚悟すべき」注意点
    1. 1. GTXを使い続ける「メリット」
      1. 最大のメリット:圧倒的なコストパフォーマンス(中古市場)
      2. 要求スペックの低いゲームでの「十分すぎる性能」
      3. 消費電力と取り回しの良さ(モデルによる)
    2. 2. GTXを使い続ける上での「注意点」と「リスク」
      1. 注意点①:新作AAAタイトルは「諦める」覚悟
      2. 注意点②:VRAM不足による「突然の死」
      3. 注意点③:中古購入の「故障リスク」
      4. 注意点④:ドライバーサポート終了の「Xデー」
  5. 結論:あなたはGTXとどう向き合うべきか?
    1. シナリオA:「eスポーツや軽いゲームがメイン。新作AAAには興味薄い」
    2. シナリオB:「GTXを持っているが、最新のAAAタイトルも遊びたい」
    3. シナリオC:「これからPCゲームを始める。予算はある程度ある」
    4. シナリオD:「動画編集やAIイラスト生成もやりたい」
    5. 総まとめ

GTXはまだ現役か? RTXとの徹底比較とGTXの将来性、使い続けるための完全ガイド

 

NVIDIAのグラフィックスカード(GPU)ブランド「GeForce」。PCゲーマーやクリエイターにとって、その名は心強い響きを持っています。そして、そのGeForceには長らくPCグラフィックスの代名詞であった**「GTX」と、新時代のスタンダードとなった「RTX」**という二つの大きなブランドが存在します。

「GTX 1060をまだ使っているけど、そろそろ限界?」 「中古でGTX 1080 Tiを買うのはアリ?」 「RTXって具体的に何がすごいの? 乗り換える価値はある?」

このような疑問を持つ方は非常に多いでしょう。GTXシリーズは多くのユーザーに愛された名機を多数輩出してきましたが、技術の進歩は止まりません。

この記事では、GTXとRTXの決定的な違いから、GTXの将来性、そしてGTXを今あえて使い続けるメリットと注意点まで、5000文字を超えるボリュームで徹底的に解説します。あなたのPC環境と今後のプランにとって、この記事が最適なガイドとなることを願っています。


 

GTX vs RTX:技術革新が分けた「決定的な違い」

 

GTXとRTX。この2つのブランドを分ける決定的な違いは、単なる性能の向上だけではありません。それは、グラフィックス処理に対する**「思想」「専用ハードウェア」**の有無にあります。

 

1. アーキテクチャと「専用コア」の壁

 

GTXシリーズの最終世代は、Turingアーキテクチャを採用した「GTX 16シリーズ」(GTX 1660 Superなど)や、その前の世代で一世を風靡したPascalアーキテクチャの「GTX 10シリーズ」(GTX 1080, 1070, 1060など)です。これらは**「ラスタライゼーション」**という従来の3D描画技術に最適化されていました。

一方、RTXシリーズ(Turing世代のRTX 20シリーズから始まり、Ampere世代のRTX 30シリーズ、Ada Lovelace世代のRTX 40シリーズへと続く)は、従来のラスタライゼーション性能を向上させつつ、2つの革新的な**「専用コア」**を搭載しました。

 

最大の違い①:RTコア (Ray Tracing Core)

 

  • 役割: リアルタイム・レイトレーシング(Ray Tracing)の演算を専門に処理するハードウェアです。
  • レイトレーシングとは?: 現実世界での光の挙動(反射、屈折、影の生成)を物理的にシミュレートする技術です。これにより、従来のラスタライゼーションでは難しかった、極めてリアルな鏡面反射、柔らかな影、透明な物体の自然な映り込みなどを可能にします。
  • GTXの場合: GTXにはこのRTコアがありません。一時期、NVIDIAはドライバーアップデートでGTX 10/16シリーズの一部でもレイトレーシングを(ソフトウェア上で)動作可能にしましたが、専用ハードウェアがないため処理が非常に重く、フレームレートが激減。実用的なゲームプレイはほぼ不可能でした。
  • RTXの優位性: RTコアがレイトレーシングの重い計算を肩代わりすることで、GTXとは比較にならないほど高いフレームレートでリアルな映像表現を楽しめます。

 

最大の違い②:Tensorコア (Tensor Core)

 

  • 役割: AI(人工知能)およびディープラーニングの演算を専門に処理するハードウェアです。
  • 最大の恩恵:DLSS (Deep Learning Super Sampling):
    • これがRTXの価値を決定づけたと言っても過言ではない技術です。
    • DLSSは、TensorコアのAI処理能力を使い、**「低い解像度でゲームを描画し、それをAIの力で高解像度にアップスケーリング(高画質化)する」**技術です。
    • 例えば、内部的には1080p(フルHD)で描画しておきながら、AIによって4Kに匹敵するシャープな映像を出力します。描画負荷が軽いため、フレームレートが劇的に向上します。
    • 特にRTX 40シリーズから搭載された「DLSS 3」は、AIが前後のフレームを解析して「中間のフレームを丸ごと生成する(フレーム生成)」技術も加わり、パフォーマンスをさらに飛躍させました。
  • GTXの場合: Tensorコアを持たないGTXは、DLSSを利用できません。これは、特に最新の重いAAAタイトルにおいて致命的なハンデとなります。

 

2. 純粋な性能(ラスタライゼーション)の比較

 

「レイトレもDLSSも使わないなら、GTXでもいいのでは?」と思うかもしれません。確かに、GTX 1080 Tiのようなかつてのハイエンドモデルは、今なお多くのゲームをフルHDで快適に動かす地力(ラスタライゼーション性能)を持っています。

しかし、世代が新しくなるにつれ、同じクラス(例:GTX 1060 vs RTX 2060 vs RTX 3060 vs RTX 4060)で比較した場合、RTXシリーズの方が基本性能や電力効率は確実に向上しています。

例えば、GTX 1080 TiはRTX 3060に近いラスタライゼーション性能を持つと言われることがありますが、RTX 3060はDLSSが使え、消費電力も低く、VRAMも12GBモデルがあるなど、総合的な利便性で勝ります。

 

3. VRAM(ビデオメモリ)の問題

 

ゲームが高画質化するにつれ、高解像度のテクスチャやデータを一時的に保持するVRAMの要求量も増加しています。

  • GTXの懸念: GTX 1060 3GBモデルのように、VRAMが少ないモデルは現代のゲームでは明らかに不足しています。6GBモデルやGTX 1080 Tiの11GBなど、当時は大容量だったモデルも、WQHD (1440p) や4K解像度、あるいは高画質テクスチャ設定では限界が見え始めています。
  • RTXの動向: RTX 3060の12GBモデルや、RTX 4060 Tiの16GBモデルなど、ミドルクラスでも大容量VRAMを搭載する選択肢が増えており、将来的なVRAM不足への耐性が高まっています。

 

4. クリエイティブ性能とAI機能

 

ゲームだけでなく、クリエイティブ作業においてもRTXはGTXを圧倒します。

  • 動画編集 (NVENC): 動画のエンコード(書き出し)を担当する「NVENC」も世代ごとに進化しています。RTX 40シリーズは高品質・高効率な「AV1エンコード」に対応し、配信や動画制作の質を向上させます。
  • 3Dレンダリング (Blenderなど): RTコアは、Cyclesレンダラーなどのレンダリング時間を劇的に短縮します。
  • AIイラスト生成 (Stable Diffusionなど): Tensorコアの性能とVRAM量が直接速度と生成可能な解像度に影響するため、RTXが圧倒的に有利です。
  • NVIDIA Broadcast: Tensorコアを利用し、マイクのノイズ除去やバーチャル背景などを高品質に行う機能もRTXでしか使えません。

比較まとめ: | 機能/技術 | GTX (例: 10/16シリーズ) | RTX (例: 20/30/40シリーズ) | | :— | :— | :— | | ラスタライズ性能 | 世代相応(旧世代) | 世代ごとに向上(現行) | | RTコア | ❌ なし | ⭕ あり (リアルタイム レイトレーシング) | | Tensorコア | ❌ なし | ⭕ あり (DLSS, AI処理) | | DLSS | ❌ 利用不可 | ⭕ 利用可能 (フレームレート大幅向上) | | VRAM | モデルによる (3GB~11GB程度) | 増加傾向 (8GB~24GB程度) | | AI機能 (Broadcast等)| ❌ 利用不可 | ⭕ 利用可能 | | AV1エンコード | ❌ 非対応 | △ (30/40シリーズ対応, 40シリーズで強化) |


 

GTXの今後と将来性:「レガシー」への道

 

GTXとRTXの技術的な違いを踏まえた上で、GTXの「これから」について展望します。

 

1. GTXブランドの新製品は「絶望的」

 

まず結論から言うと、NVIDIAが「GTX」ブランドで新しいグラフィックスカードをリリースする可能性は限りなくゼロに近いです。

NVIDIAの戦略は、ローエンドからハイエンドまで、すべてを「RTX」ブランドに統一することにあります。レイトレーシングやDLSS(AI)は、もはや一部のハイエンドな機能ではなく、NVIDIAのグラフィックス体験における**「標準装備」**となりました。

実際、エントリークラス(入門機)であった「xx50」ラインも、RTX 3050、そして今後はRTX 4050(モバイル版は発表済み)と、RTX化されています。GTXは、NVIDIAのロードマップから完全に外れた**「過去のブランド」**であると認識する必要があります。

 

2. ゲームサポートの現状と迫りくる「限界」

 

では、今持っているGTXはもうゲームで使えないのでしょうか? 答えは「遊ぶゲームによる」ですが、その「遊べるゲーム」の範囲は確実に狭まっています。

 

現状:フルHD (1080p) での戦い

 

  • eスポーツ・軽量級ゲーム: 『Apex Legends』『Valorant』『Fortnite(パフォーマンスモード)』『原神』『League of Legends』など。
    • これらのタイトルは、今でもGTX 1660 SuperやGTX 1070/1080クラスであれば、フルHD (1080p) 解像度で設定を調整すれば、高フレームレート(144fpsなど)を狙うことが十分可能です。GTX 1060 6GBでも、中設定程度で60fpsを維持することは難しくありません。
  • 数年前のAAAタイトル: 『ウィッチャー3』『モンスターハンター:ワールド』『SEKIRO』など。
    • これらのゲームも、フルHDで高設定~最高設定、60fpsでの快適なプレイが可能です。

 

今後:新作AAAタイトルという「高い壁」

 

問題は、これから発売される新作の超大作(AAAタイトル)です。

  • 要求スペックの上昇: 『サイバーパンク2077』『Alan Wake 2』『Starfield』といった近年のタイトルは、GTXでは「最低設定でギリギリ動く」か「快適なプレイは困難」なレベルになっています。
  • DLSS前提のパフォーマンス:
    • 特に深刻なのが、ゲーム開発側がDLSSの利用を前提としてパフォーマンスチューニングを行っているケースが増えていることです。
    • 「標準設定では重いが、DLSSを有効にすれば快適になる」という設計です。この時、DLSSが使えないGTXは、どうしようもなく重いままプレイするか、解像度や設定を極端に落とすしかありません。
  • レイトレーシングの普及:
    • レイトレーシング(またはその簡易版であるパス・トレーシング)を標準搭載し、オフにできない(あるいはオフにすると極端にビジュアルが損なわれる)ゲームも出始めています。こうなるとRTコアを持たないGTXでは起動すら難しい、あるいはまともに遊べない事態になります。

 

GTXユーザーの「命綱」:FSR

 

GTXユーザーに残された希望が、AMDが開発したアップスケーリング技術**「FSR (FidelityFX Super Resolution)」**です。

  • FSRは、DLSSとは異なりAI専用コア(Tensorコア)を必要とせず、GTXを含む幅広いGPUで動作します。
  • ゲーム側がFSRに対応していれば、DLSSに近い(ただし一般的に品質はDLSSに一歩譲ると言われる)アップスケーリングの恩恵を受け、フレームレートを向上させることができます。
  • 今後GTXで新作を遊ぼうとする場合、**「そのゲームがFSRに対応しているか」**が非常に重要な判断基準となります。

 

3. ドライバーサポートの行方

 

ハードウェアが古くなると、メーカーによる「ドライバー」のサポートも徐々に縮小されます。ドライバーは、OSや新しいゲームにGPUを最適化するための重要なソフトウェアです。

  • NVIDIAは、GTX 900シリーズ(Maxwell)以前のサポートをすでに段階的に終了しています。
  • GTX 10シリーズ (Pascal) やGTX 16シリーズ (Turing) も、現在はサポートが継続されていますが、いずれ「レガシーサポート」に移行します。
  • レガシーサポートになると、重大なセキュリティ問題の修正は行われますが、新作ゲームへの最適化や新機能の追加は行われなくなります

将来性の結論: GTXの将来性は「極めて暗い」と言わざるを得ません。新製品はなく、新作ゲームへの対応力は低下の一途をたどり、ドライバーサポートもいずれ終了します。GTXは、**「フルHD (1080p) 解像度で、既存の軽いゲームや数年前の名作を遊ぶための、余生を送るハードウェア」**となりつつあります。


 

GTXを使い続けるメリットと「覚悟すべき」注意点

 

将来性が暗いとはいえ、今すぐGTXを捨てる必要はありません。特に「今、GTXを搭載したPCを持っている」あるいは「極めて低予算でPCゲーム環境を構築したい」という人にとって、GTXにはまだメリットがあります。

 

1. GTXを使い続ける「メリット」

 

 

最大のメリット:圧倒的なコストパフォーマンス(中古市場)

 

  • RTXシリーズ、特に最新のRTX 40シリーズは非常に高価です。
  • 一方、中古市場に目を向ければ、GTX 1070, GTX 1080, GTX 1660 Superといった「フルHD番長」クラスのGPUが、1万円台~2万円台程度で入手可能な場合があります。(※価格は時期により変動します)
  • 「PCゲーム入門として、とにかく安く環境を作りたい」「ApexやValorant専用機が欲しい」といった明確な目的がある場合、中古GTXは依然として強力な選択肢です。特に、かつてのハイエンドGTX 1080 Tiは、VRAMも11GBと多く、ラスタライズ性能だけならRTX 3060に迫るため、中古市場で根強い人気があります。

 

要求スペックの低いゲームでの「十分すぎる性能」

 

  • 前述の通り、eスポーツタイトルやインディーゲーム、ブラウザゲームなど、世の中の多くのゲームはGTXで十分すぎるほど快適に動作します。
  • すべてのPCユーザーが最新AAAタイトルを最高設定で遊びたいわけではありません。自分のプレイスタイルがこれらに合致するなら、無理にRTXに買い替える必要はありません。

 

消費電力と取り回しの良さ(モデルによる)

 

  • GTX 1650やGTX 1630といったローエンドモデルは、補助電源を必要としない(マザーボードからの給電のみで動作する)モデルも多く、消費電力が非常に低いです。
  • メーカー製PCの(電源容量が小さい)スリムタワーPCを、最小限の投資でゲーミングPC化する際のアップグレードパスとして、今なお重宝されるケースがあります。

 

2. GTXを使い続ける上での「注意点」と「リスク」

 

メリットがある一方で、GTXを(特にこれから中古で入手して)使い続けることには、明確な「覚悟」が必要です。

 

注意点①:新作AAAタイトルは「諦める」覚悟

 

  • 「あの最新作が遊びたい!」と思った時、GTXでは要求スペックを満たせず、起動すらできないか、カクカクでゲームにならない可能性が年々高まります。
  • 「レイトレーシング」による次世代の映像美は体験できません。
  • 「DLSS」によるパフォーマンスブーストも得られません。FSR対応を祈るのみです。

 

注意点②:VRAM不足による「突然の死」

 

  • 特に注意すべきはGTX 1060 3GBモデルです。GTX 1060には6GBモデルと3GBモデルがあり、3GBモデルは現代のゲームにおいてVRAMが致命的に不足します。
  • VRAMが不足すると、ゲーム中に突然フレームレートが激減したり(スタッタリング)、テクスチャがぼやけたり、最悪の場合ゲームがクラッシュします。
  • 今からGTXを選ぶ場合、最低でもVRAM 6GB以上、できれば8GB以上(GTX 1070/1080など)を推奨します。

 

注意点③:中古購入の「故障リスク」

 

  • 中古GTXの最大のメリットは安さですが、それは最大のデメリット(リスク)と表裏一体です。
  • GTX 10シリーズは発売からかなりの年数が経過しています(2016年~)。
  • 特に、過去のマイニングブームで24時間365日高負荷で酷使された「ジャンク寸前」の個体が市場に出回っている可能性も否定できません。
  • 当然、メーカー保証は切れています。購入後すぐに故障しても、誰も助けてはくれません。「安物買いの銭失い」になるリスクを許容する必要があります。

 

注意点④:ドライバーサポート終了の「Xデー」

 

  • 前述の通り、いつ最新ゲームへの最適化が打ち切られるかわかりません。
  • 「GTXはあくまで“つなぎ”。近いうちに必ずRTXに買い替える」という明確なプランがない限り、今からメイン機としてGTXを選ぶのは賢明とは言えません。

 

結論:あなたはGTXとどう向き合うべきか?

 

長々と解説してきましたが、結論として「今、あなたがどうすべきか」をシナリオ別にまとめます。

 

シナリオA:「eスポーツや軽いゲームがメイン。新作AAAには興味薄い」

 

→ そのままGTXを使い続けてOK。または中古GTXも選択肢に。

  • あなたが今、GTX 1060 6GB以上やGTX 1660 Super/Tiなどを持っていて、主にApex, Valorant, 原神などを遊んでいるなら、全く買い替える必要はありません。フルHDで十分なパフォーマンスが出ています。
  • これから安くPCを組む場合も、中古のGTX 1070/1080/1660Sあたりは良い選択肢です。ただし、故障リスクは覚悟してください。

 

シナリオB:「GTXを持っているが、最新のAAAタイトルも遊びたい」

 

→ RTXへの買い替えを強く推奨。

  • これが最も悩ましい層ですが、結論は「買い替え」です。
  • GTXで最新AAAタイトルを遊ぶのは、設定を最低に落とし、FSRに対応するのを祈るという「我慢」のプレイになりがちです。
  • DLSS 3(フレーム生成)の有無は、今後のAAAタイトルにおいて決定的な差となります。予算が許す限り、最低でもRTX 4060、できればRTX 4060 Tiや4070 Superなどへのアップグレードをお勧めします。

 

シナリオC:「これからPCゲームを始める。予算はある程度ある」

 

→ 新品でGTXを選ぶ理由は一切なし。RTXを選んでください。

  • 今、新品でGTX搭載PCやGTXのカード単体(在庫処分品など)を買うのは、絶対にやめるべきです。
  • それは、レイトレーシングもDLSSも使えない「旧世代」のハードを、あえて今から選ぶことを意味します。
  • 予算が厳しくても、最低ラインとしてRTX 3050やRTX 4060といったエントリー~ミドルクラスのRTXを選んでください。DLSSが使えるだけで、将来的なゲーム体験の「快適さ」が全く異なります。

 

シナリオD:「動画編集やAIイラスト生成もやりたい」

 

→ 迷わずRTX。VRAM容量も重視してください。

  • ゲーム以上に、クリエイティブ用途やAIはTensorコア(とRTコア)の恩恵が絶大です。
  • GTXでAIイラスト生成(Stable Diffusion)を試みると、RTXの数倍~数十倍の時間がかかるか、VRAM不足でエラーになります。
  • RTX 3060 12GBモデルや、RTX 4060 Ti 16GBモデル、あるいはRTX 4070以上のVRAMが多いモデルを選びましょう。

 

総まとめ

 

GTXは、NVIDIAの歴史を築いた偉大なブランドです。特にPascal世代(GTX 10シリーズ)は「名機」と呼ばれ、多くのPCゲーマーを支えてきました。

しかし、技術は**「RTコア(レイトレーシング)」「Tensorコア(AI/DLSS)」という新しいステージに進みました。これがRTX**です。

GTXは、フルHD (1080p) での軽量級ゲームや過去の名作を楽しむ上ではまだ「現役」と言えます。しかし、その寿命は確実に終わりに近づいています。新作ゲームはDLSSを前提とし、レイトレーシングを標準搭載する時代に入りました。

もしあなたが「これから」のPCゲーム体験を少しでも快適に、高画質に楽しみたいと願うならば、GTXという「栄光ある過去」に別れを告げ、RTXという「現在のスタンダード」に乗り換える時が来ています。あなたの予算とプレイスタイルに合った、最適な選択をしてください。

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