【2025年版】GeForce RTX 2060はまだ戦えるのか?性能から限界、中古購入の是非まで徹底解説
2019年1月、NVIDIAはTuringアーキテクチャを採用した新世代のグラフィックボード「GeForce RTX 2060」を市場に投入しました。リアルタイムレイトレーシング(RT)とAIを活用したアンチエイリアシング技術であるDLSS(Deep Learning Super Sampling)を、メインストリーム向けの「60」番台に初めてもたらしたこのGPUは、当時のゲーマーに大きな衝撃を与え、多くのゲーミングPCに搭載されるベストセラーとなりました。
しかし、発売から6年以上が経過した2025年現在。後継となるRTX 30シリーズ、そしてRTX 40シリーズが登場し、テクノロジーは日進月歩で進化を続けています。中古市場では手頃な価格で流通しているRTX 2060ですが、「今からこのグラボを搭載したPCを購入しても大丈夫だろうか?」「最新のゲームは快適に遊べるのだろうか?」といった疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ゲーミングPCの購入を検討している方、特に予算を抑えつつも快適なゲーム環境を構築したいと考えている方に向けて、GeForce RTX 2060の真価を5000字以上にわたって徹底的に掘り下げます。2025年という視点からその性能を再評価し、具体的な用途、浮き彫りになる限界点、そして今あえて中古で購入するメリット・デメリットまで、あらゆる角度から分析していきます。
第1章:驚異の世代交代を告げた「GeForce RTX 2060」の基本性能を振り返る
まずは、RTX 2060がどのようなグラフィックボードであったか、その基本的な性能と特徴を振り返ってみましょう。
Turingアーキテクチャの革命:RTコアとTensorコア
RTX 2060が画期的だった最大の理由は、上位モデルと同じ「Turingアーキテクチャ」を採用していた点にあります。これにより、それまでのGTXシリーズとは一線を画す2つの大きな機能が実装されました。
- RTコア(Ray Tracing Core): 光の挙動を物理的にシミュレートし、現実世界さながらのリアルな反射や影、光の屈折を描写する「レイトレーシング」を専門に処理するハードウェアです。これにより、ゲームの世界への没入感が飛躍的に向上しました。RTX 2060は、この次世代グラフィックス技術への扉を、多くのPCゲーマーに開いたのです。
- Tensorコア(Tensor Core): AIやディープラーニングの演算に特化したコアです。ゲーミングにおいてはこのTensorコアを活用し、低解像度の映像を高画質にアップスケーリングする「DLSS」を実現しました。DLSSを利用することで、レイトレーシングのような高負荷な処理を有効にしても、フレームレートの低下を最小限に抑え、快適なプレイを維持することが可能になります。
主要スペックと当時の立ち位置
RTX 2060の主要なスペックは以下の通りです。
後継モデルであるRTX 3060と比較すると、純粋な描画性能(ラスタライゼーション性能)では約15~20%程度の差があるとされています。しかし、発売から数年経った今なお、その存在感を完全には失っていないのがRTX 2060の興味深い点です。
第2章:【2025年最新検証】RTX 2060はまだ戦えるのか?用途別パフォーマンス徹底解説
基本性能を振り返ったところで、いよいよ本題です。2025年現在、RTX 2060は具体的にどのような用途で、どの程度のパフォーマンスを発揮できるのでしょうか。ゲーミング、クリエイティブ、日常使いの3つの側面に分けて、その実力を検証します。
2-1. ゲーミング性能:主戦場は今も「フルHD」
結論から言えば、RTX 2060の主戦場は2025年においてもフルHD(1920×1080)解像度です。この解像度であれば、多くのゲームで今なお実用的なパフォーマンスを発揮します。
人気eスポーツタイトルのパフォーマンス
- Apex Legends / Valorant / Fortnite: これらの比較的軽量なeスポーツタイトルでは、RTX 2060はオーバースペックと言えるほどの性能を発揮します。フルHD解像度・高設定で、安定して144fps以上を維持することが可能です。144Hzや165Hzといった高リフレッシュレートのゲーミングモニターと組み合わせることで、非常に滑らかな映像で快適にプレイできます。競技性を重視するプレイヤーにとっても、全く不満のない環境を構築できるでしょう。
AAA級タイトルのパフォーマンス
では、グラフィック負荷の高い、いわゆる「重い」ゲームではどうでしょうか。ここでは、いくつかの代表的なタイトルを例に見ていきます。
- Elden Ring: フロム・ソフトウェアの大ヒット作『Elden Ring』は、最適化が進んでいることもあり、RTX 2060でもフルHD・高設定で平均60fpsでの安定したプレイが可能です。広大なオープンワールドをストレスなく探索できるでしょう。
- Cyberpunk 2077: 発売からアップデートを重ねた現在でも、非常に高いグラフィック負荷を要求するタイトルです。フルHD解像度において、画質設定を「中~高」程度に調整することで、平均60fps前後でのプレイを目指せます。ここで重要になるのがDLSSの存在です。DLSSを「パフォーマンス」や「バランス」に設定することで、フレームレートを大幅に向上させ、より安定したゲーム体験を得られます。レイトレーシングを有効にすることも可能ですが、その場合はDLSSを併用してもフレームレートの低下は大きく、設定の大幅な妥協が必要となります。
- 2025年にリリースされる最新AAAタイトル: 今後登場するであろう最新のゲームに対しては、画質設定の調整が必須になります。最高設定でのプレイは難しい場面が増えてきますが、設定を「中」程度にしたり、DLSSを積極的に活用したりすることで、フルHDであれば60fps前後を維持してプレイできるタイトルは多いと予想されます。
WQHD (2560×1440) や4Kでのゲーミングは?
WQHD解像度になると、RTX 2060にはかなり厳しい戦いとなります。比較的軽量なゲームであれば設定次第で60fpsを目指せますが、AAAタイトルでは30~40fps程度まで落ち込むことが多く、快適なプレイは難しくなります。4K解像度でのゲーミングは、実質的に不可能と考えた方が良いでしょう。
2-2. クリエイティブ性能:趣味の範囲ならまだ現役
ゲーミングだけでなく、動画編集や3Dモデリングといったクリエイティブな作業におけるRTX 2060の性能も見ていきましょう。
- 動画編集 (Adobe Premiere Pro / DaVinci Resolve): フルHD解像度の動画編集であれば、RTX 2060は十分な性能を発揮します。GPUアクセラレーション(CUDAコアを活用した処理の高速化)により、カット編集やテロップ入れ、簡単なカラーグレーディングなどは快適に行えるでしょう。 しかし、4K解像度の編集となると話は別です。特に、複数のエフェクトを重ねたり、複雑な処理を行ったりすると、プレビューがカクついたり、書き出しに時間がかかったりする場面が増えてきます。これは後述するVRAM容量の限界が大きく影響しています。趣味の範囲でのフルHD動画制作がメインであれば問題ありませんが、プロレベルの4K編集を視野に入れるなら、より上位のGPUが必要です。
- 3Dレンダリング (Blender): Blenderのレンダリングエンジン「Cycles」は、RTXシリーズのGPU(OptiX)に最適化されており、RTX 2060でもCPUレンダリングに比べて大幅な時間短縮が可能です。簡単なモデリングや小規模なシーンのレンダリングであれば、学習用や趣味の制作には十分活用できます。ただし、これもまた複雑で大規模なシーンになると、VRAM不足や演算性能の限界に直面します。
2-3. 日常使い:快適そのもの
ウェブブラウジング、動画視聴、オフィスソフトの利用といった日常的なタスクにおいて、RTX 2060の性能が不足することはまずありません。複数のモニターを接続するマルチディスプレイ環境も余裕で構築でき、4K動画の再生もスムーズです。この点においては、2025年現在でも全く問題なく、非常に快適なデスクトップ環境を提供してくれます。
第3章:見えてきた限界点 – RTX 2060が「時代遅れ」と言われる3つの理由
2025年の視点で見ると、RTX 2060が依然として多くの用途で実用的な性能を維持していることは事実です。しかし、最新のテクノロジーと比較した際に、明確な「限界」も見えてきています。
限界点1:VRAM容量「6GB」の壁
RTX 2060が抱える最大の弱点、それが6GBというビデオメモリ(VRAM)容量です。VRAMは、GPUが処理するテクスチャデータや3Dモデルなどを一時的に保存しておくための重要なメモリです。
近年のAAAタイトルは、より高精細なテクスチャを使用する傾向にあり、フルHD解像度であっても高設定にするとVRAM使用量が6GBを超えるケースが増えてきました。VRAMが不足すると、GPUはメインメモリ(RAM)にデータを退避させようとしますが、両者の間には大きな速度差があるため、これがパフォーマンスの低下、特に「スタッタリング」と呼ばれるカクつきの原因となります。
今後リリースされるゲームは、さらに多くのVRAMを要求するようになることが予想され、6GBという容量は明らかなボトルネックとなりつつあります。画質設定でテクスチャ品質を下げるといった妥協が、今後ますます必要になるでしょう。
限界点2:最新技術「DLSS 3」への非対応
RTX 2060はDLSS 2には対応していますが、RTX 40シリーズから導入された革新的な技術**「DLSS 3 (フレーム生成)」には対応していません。**
DLSS 3は、AIがゲームの動きを予測し、GPUが実際にレンダリングしたフレームの間に、全く新しい「中間フレーム」を生成・挿入する技術です。これにより、GPUの負荷を上げることなく、フレームレートを劇的に向上させることができます。
このDLSS 3の有無は、特に高負荷なゲームにおける快適性を大きく左右します。RTX 4060のような後継モデルが、DLSS 3を活用して高フレームレートを叩き出すのに対し、RTX 2060はその恩恵を受けられません。これは将来性という観点において、非常に大きなディスアドバンテージです。
限界点3:ワットパフォーマンスの差
技術の進歩は、性能向上だけでなく、電力効率の改善にも繋がります。RTX 2060のTDP(熱設計電力)は160Wですが、後継のRTX 4060はTDP 115Wでありながら、RTX 2060を大きく上回る性能を発揮します。
これは、同じ性能を発揮するために必要な電力が少なく、発熱も抑えられることを意味します。長期的な電気代や、PCケース内の冷却といった観点から見ると、最新世代のグラフィックボードに軍配が上がります。
第4章:あえて今、RTX 2060を選ぶ意味とは?メリット・デメリットを天秤にかける
性能や限界点を踏まえた上で、2025年にあえてRTX 2060搭載のPC(特に中古)を選ぶことには、どのような意味があるのでしょうか。メリットとデメリットを具体的に比較検討してみましょう。
メリット:圧倒的なコストパフォーマンス
- 最大の魅力は「価格」: RTX 2060を搭載した中古ゲーミングPCや、グラフィックボード単体は、非常に安価で手に入れることが可能です。市場にもよりますが、グラボ単体であれば1万円台後半から2万円前後で見つけることも難しくありません。
- フルHDゲーミング入門に最適: 「とにかく安くゲーミングPCを始めてみたい」「Apex LegendsやValorantのような特定のゲームが快適に動けば十分」といったニーズに対して、RTX 2060の中古品は最高の選択肢となり得ます。新品で同価格帯のグラフィックボード(例えばGTX 1650など)を購入するよりも、遥かに高いパフォーマンスが期待できます。
- 予算を他のパーツに回せる: グラフィックボードの費用を抑えることで、その分の予算をCPUやメモリ、SSDといった他のパーツに割り振り、PC全体のバランスを向上させるという考え方もできます。
デメリット:見過ごせないリスクと性能的な妥協
- 中古品固有のリスク: 最大のデメリットは、中古品であることのリスクです。前の所有者がどのような環境(例えば、マイニングなど高負荷な状態)で使用していたか分からず、製品の寿命が短くなっている可能性があります。突然の故障に見舞われるリスクは、新品に比べて格段に高くなります。また、メーカー保証は切れているため、故障した際の修理は自己責任となります。
- 新品での入手は困難: 現在、RTX 2060の新品を入手することは非常に困難です。市場に流通しているもののほとんどが中古品か、それに準ずる状態のものです。
- 将来性の低さ: 前述の通り、VRAM容量の限界やDLSS 3非対応といった点から、将来性は高いとは言えません。今後2~3年で登場する最新ゲームをプレイしたい場合、大幅な画質設定の妥協を強いられるか、プレイ自体が困難になる可能性も否定できません。
- 同価格帯に新たなライバル登場: 中古市場に目を向けると、RTX 2060と同程度か少し上の価格帯で、後継モデルであるRTX 3050 (8GB) や、時にはRTX 3060 (12GB) が見つかることもあります。また、IntelのArc A750なども、性能面でRTX 2060を上回る場面があり、強力なライバルとなります。これらの選択肢と比較検討することは必須です。
第5章:【結論】ゲーミングPC購入検討者へ – あなたはRTX 2060搭載PCを買うべきか?
長々と分析してきましたが、最終的にどのような人がRTX 2060を選ぶべきで、どのような人が避けるべきなのでしょうか。
【強く推奨】こんなあなたにはRTX 2060がピッタリ!
- 予算10万円以下でゲーミングPCデビューしたい人: 限られた予算の中で、最大限のゲーミング性能を引き出したい場合、中古のRTX 2060搭載PCは非常に魅力的な選択肢です。完成品のBTOパソコンでも、手頃な価格帯で見つけることができます。
- プレイするゲームが決まっている人: Apex Legends, Valorant, Fortnite, LoLといった、比較的軽量なeスポーツタイトルをメインにプレイする予定で、144fpsの張り付きプレイを目指したい人。これらのゲームが目的なら、RTX 2060は今後数年間、全く問題なく活躍してくれるでしょう。
- PCパーツの知識があり、リスクを許容できる人: 中古パーツのリスクを理解し、万が一のトラブルにもある程度自分で対処できる知識がある自作PCユーザー。サブPC用のグラボとして採用するのも面白い選択です。
【再検討を推奨】こんなあなたは他の選択肢を探すべき!
- これから発売される最新のAAAタイトルを快適にプレイしたい人: 『サイバーパンク2077』のような重量級タイトルや、今後発売される最新ゲームを、できるだけ高画質・高フレームレートで楽しみたいと考えているなら、RTX 2060では力不足を感じる場面が多くなります。最低でもRTX 3060、予算が許すならRTX 4060以上を搭載したPCを検討すべきです。
- PC初心者で、長期的な安心感を求める人: 中古品の故障リスクや、保証がないことに不安を感じるPC初心者の方には、RTX 2060はおすすめできません。多少予算を上乗せしてでも、メーカー保証の付いた新品のゲーミングPC(例えばRTX 3050やRTX 4060搭載モデル)を購入する方が、結果的に満足度は高くなります。
- 動画編集や3D制作など、クリエイティブな用途を重視する人: 4K動画編集や本格的な3Dレンダリングなど、VRAM容量がパフォーマンスに直結する作業をメインに考えている場合、6GBのVRAMはすぐに限界に達します。最低でも8GB、理想を言えば12GB以上のVRAMを搭載したグラフィックボードを選びましょう。
まとめ:賢い選択で最高のPCゲーミングライフを
GeForce RTX 2060は、2019年に登場した革命的なグラフィックボードであり、2025年現在においても「フルHD解像度」という条件付きであれば、多くのゲームを快適にプレイできる実力を持っています。その最大の魅力は、中古市場における圧倒的なコストパフォーマンスにあります。
しかしその一方で、VRAM 6GBという容量の限界、最新技術DLSS 3への非対応といった、時代とともに浮き彫りになった弱点も抱えています。中古品であることのリスクも無視できません。
RTX 2060搭載PCの購入を検討する際は、**「自分の遊びたいゲームは何か」「どのくらいの期間、快適に遊びたいか」「中古のリスクをどこまで許容できるか」**という3点を自問自答することが重要です。
この記事が、あなたのPC選びの一助となり、最高のゲーミングライフへの第一歩となることを心から願っています。賢い選択で、PCゲームの広大で素晴らしい世界を存分に楽しんでください。